『はじめよう!プロセス設計 要件定義のその前に』が寄り添ってくれる良書だった
プロダクト開発部の永元です。
先日『はじめよう!プロセス設計 要件定義のその前に』という本を読みました。
AIによるプログラム・アプリケーション生成技術の進化が著しい中、プロジェクトマネジメントやプロダクトオーナーに挑戦したいソフトウェアエンジニアにとって、プロセス設計の重要性はますます高まっています。
本書『はじめよう!プロセス設計』は、そんな方々に寄り添い、実践的な知識を提供してくれる一冊です。
この記事では、本書を読んで感じたことを共有します。
『はじめよう!プロセス設計 要件定義のその前に』はどんな本?
ECサイトの本書の紹介文から引用します。
業務改革やIT化プロジェクトからカスタマー・エクスペリエンスまで、「どうしたらうまくいくんだろう?」とモヤモヤするようなさまざまな場面。その解決の鍵は「プロセス設計」にあります。「プロセス設計」の不在こそ、日々の「モヤモヤ」を解決してくれる存在なのです。どんな現場にもマッチする、ストーリー指向で実現する業務フローの見える化と仕組み化のハウツーが今回も「はじめて」の方にもわかりやすく解説されています。
詳細はリンク先のサンプルをご覧ください。
本を読んで特に感じたこと
- 丁寧でわかりやすい言葉の使い方
- 誠実で実直な表現
- 豊富な具体例で読者に寄り添う内容
丁寧でわかりやすい言葉の使い方
「CHAPTER 02 プロセスとは何か」では丁寧すぎるくらいに『プロセス』という言葉を説明しています。
類義語を説明する中で、『プロセス』を抽象化し、この言葉の核を理解しやすくなっています。
『プロセス』以外にも、重要な言葉はいくら聞き馴染みのあるありふれた言葉でも、定義から丁寧に説明してあります。
同じ言葉を使っていても意味が異なる場合や、違う言葉を使っていても意味が同じ場合があるということを入念に伝えているのだと私は解釈しました。
実際に、私は業務フローのヒアリング中に、同じ意見だと思っていたのに実際は違っていたという経験が何度もありました。
誠実で実直な表現
本書では業務フローを描く手法としてマジカを利用する提案がありました。
それなりのページ数を割いており、著者が推している手法ということは明確でしたが、銀の弾丸かのような誇張した表現はありませんでした。
一般的に有名な手法やその背景についても触れており、読者が他の手法についてさらに調べようと思った時の指針にできるようになっていました。
豊富な具体例で読者に寄り添う内容
本書には具体例が多く含まれているため、「あるある」という気持ちとともに理解が進み、よくある問題・課題に対する心構えができます。
具体例を少し紹介します。
- 業務のヒアリングでは、全体の中で小さい割合しか占めない例外的な処理を重要視しすぎてしまうことがある
- 業務フローを整理する際に主語や動詞を省略してしまい、誤解を生んでしまうこと(能動態を推奨)
また、問題を抱えた業務を改善するためにはヒアリングなど地道な取り組みが必要ですが、余裕がない業務担当者には悠長な取り組みに見えてしまうことがあります。
そして新しいプロセスを作ったあとも、新しいやり方に変えてもらうこと、それを軌道に乗せることは難しいです。
本書はそれらに挑戦する人(読者)に寄り添って、背中を押すような言葉が溢れています。
コミュニケーションや前向きな姿勢の作り方などにおいても参考になりました。
まとめ
本書は、以下のような方に特におすすめです。
- 要件定義がうまくできないと感じている方
- 業務フローの整理やヒアリングを行う予定がある方
- プロジェクトマネジメントやプロダクトオーナーに挑戦したいソフトウェアエンジニア
プロセス設計に課題を感じている方や、これから挑戦したい方にとって、本書は実践的な知識と心強いサポートを提供してくれる一冊です。
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